【BIC】サーフボード全モデル比較|2026年現行モデルの違いとおすすめはどれ?

  • BICのサーフボードを探しているのに、新品がなかなか見つからない
  • 9’0や9’4など、BICのロングボードはサイズごとに何が違うのか知りたい
  • 初心者でも扱いやすいBICのサーフボードはどれ?

「BIC」は1979年にフランス西海岸で創業したウォータースポーツ用品メーカーで、サーフスクールから上級者まで幅広いサーファーに親しまれてきたサーフボードブランドです。金型でボードを熱成型する頑丈な構造と、打痕に強くメンテナンスの手間が少ない作りに定評があります。

サーフボードは自分のレベルや体格に合わないモデルを選んでしまうと、波への乗りやすさや上達のペースにも影響します。1本を長く楽しむためにも、サーフボードは各モデルの性能や特徴の違いを理解して選ぶことが大切です。

この記事では、BICの特徴や独自テクノロジーをわかりやすく解説し、現在はSICブランドのClassicsシリーズとして販売されている現行のサーフボードを全モデル比較します。レベル別のおすすめモデルも紹介しますので、BICのサーフボードが気になっている人はぜひチェックしてください。

タップできる目次

BICとはどんなサーフボードブランド?特徴と評判を紹介

BICのサーフボードは、フランスのBIC Sportが金型成型で量産してきたボードで、頑丈さと扱いやすさから初心者やサーフスクール向けのサーフボードとして知られています。BIC Sportは2019年にTahe Outdoorsへ買収され、ブランド名はTAHEに変わりました。

日本では、旧BICの定番サーフボードがSICブランドのClassicsシリーズとして正規販売されています。BIC名義の新品が店頭で見つかりにくいのは、ブランドの統合によって販売名が切り替わったためです。

BICの歴史・創業背景

BIC Sportは、1979年にフランス西海岸で創業したウォータースポーツ用品メーカーで、ブルターニュ地方ヴァンヌの自社工場でサーフボードやSUP(スタンドアップパドルボード)、ウインドサーフィンのボードを生産してきました。金型でボードを量産する製法を磨き、頑丈で扱いやすいサーフボードを通じてサーフィンを始める人の裾野を広げてきたブランドです。

2019年1月、エストニアのウォータースポーツ企業Tahe OutdoorsがBICグループからBIC Sportを買収し、BICブランドのボードはTAHEへ統合されました。日本の取扱会社もTahe Outdoors Japan(旧Bicsport社)へ名称が変わり、現在はTAHEとSICの2ブランドを扱っています。

旧BICの公式サイトはすでに閉鎖されており、BIC名義のサーフボードは現在、中古品や展示品の流通が中心です。BICの歩みを知っておくと、中古市場に残るBIC名義のボードと、正規販売されている現行モデルを見分けやすくなります。

BICサーフボードの特徴・強み

BICのサーフボードの大きな強みは、金型成型による品質の安定と耐久性の高さです。同じ金型から作るため1本ごとの個体差が少なく、外皮に硬い樹脂を使っているので、岩場への接触や車への積み下ろしでつく打痕にも強く仕上がっています。

打痕ができても防水EPSコア(水を吸いにくい発泡ポリスチレンの芯材)が浸水を防ぐため、メンテナンスの手間がほとんどかからない点もBICのサーフボードの特徴です。SICの公式サイトでもサーフスクールやレンタル、家族での共用に向くサーフボードとして紹介されており、耐久性を重視して長く使える1本を探す人に選ばれてきました。

一方で、金型で作るBICのサーフボードは、ハンドシェイプ(シェイパーが1本ずつ手で削り出す製法)のように体格や好みに合わせて細部を削り分けるオーダーには対応していません。生産は今もフランス・ヴァンヌの自社工場で続いており、BIC時代から受け継ぐACE-TEC構造のサーフボードを新品で手に入れられます。

BICの関連ブランド(TAHE・SIC)

旧BICのACE-TECラインを受け継ぐ「Longboard 9’0″」や「Nose Rider 9’4″」、「Big Boy 9’6″」、「Carver 7’6″」は、日本ではSICブランドのClassicsシリーズとして正規販売されています。SICはSUPやサーフボードを手がける、TAHEと同じTahe Outdoorsグループのブランドです。

本国のTAHEはCometやMeteor、Paintといった独自のサーフボードを海外で展開していますが、日本の2026年正規ラインナップには入っていません。DURA-TECシリーズなど旧BIC名義のモデルも現行品から外れ、国内では中古品やアウトレット品での流通が中心です。

SICにはHyper FlyやPhantomといった独自のサーフボードもあり、BICの系譜とは別に開発された新しいラインにあたります。正規品のBIC系サーフボードを選ぶときは、「SIC Classics」と「ACE-TEC」の表記を目印にすると確実です。

BICの機能とテクノロジー

ここではBICのサーフボード(現行のSIC Classicsシリーズ)に搭載されている独自テクノロジーを解説します。現行モデルはシェイプとサイズがそれぞれ異なる一方、土台となる構造はすべて共通のACE-TECです。

BICのサーフボードを支えるACE-TEC構造の独自テクノロジーは、以下の3つです。

  • ACE-TEC|ASA外皮とガラス繊維で包む熱成型構造
  • 防水EPSコア|金型で発泡させる水を吸いにくい芯材
  • 金型モールド成型|40年以上続くシェイプ再現技術

ACE-TEC|ASA外皮とガラス繊維で包む熱成型構造

BICのACE-TECは、防水EPSコアをガラス繊維で包み、ASA(耐衝撃性に優れたプラスチック樹脂)の外皮を金型で熱成型して仕上げるサーフボード構造です。1本ずつ樹脂を塗り重ねる一般的な製法と違い、成型した外皮そのものが硬い殻の役割を果たします。

外皮の内側には50g/m2のグラスラップ(薄いガラス繊維の層)と200g/m2のウーブングラス(織り込んだガラス繊維のシート)を重ね、ライダーが立つエリアとレール(サーフボード側面の縁)には200g/m2のガラス繊維で補強を加えています。踏み込みや接触の負荷が集中する部分ほど層を厚くした積層構成です。

BICのACE-TECは、ハンドシェイプのPUボード(ポリウレタンフォームをガラス繊維と樹脂で固めた一般的なサーフボード)に比べて凹みや割れに強く、傷がついても使い続けやすいのが利点です。リーシュコードの差し込み口やフィンボックスも外側から一体で成型しているため、外皮を貫通する穴がなく浸水の心配を抑えられます。

防水EPSコア|金型で発泡させる水を吸いにくい芯材

BICの防水EPSコアは、発泡ポリスチレン(EPS)を金型の中で発泡させて作るサーフボードの芯材です。密度15kg/m3の軽量なフォームを使い、水を通しにくい芯材に仕上げています。

BICのEPSコアは、フランスの自社工場で選び抜いたマスターボード(量産の元になる原型のサーフボード)のシェイプを金型に写し取り、発泡させて成型しています。芯材づくりから外皮の熱成型までを同じ工場内で一貫して行っているのも、BICの品質が安定している理由です。

防水EPSコアを採用したBICのサーフボードは、打痕ができても芯材が水を吸わないため、浸水による重量増や劣化が起きにくくなっています。長く使ってもコンディションが変わりにくく、購入後の修理やメンテナンスに手間をかけたくない初心者にもおすすめできる構造です。

金型モールド成型|40年以上続くシェイプ再現技術

BICの金型モールド成型は、名シェイパーが削ったマスターボードの形を金型に写し取り、同じシェイプのサーフボードを量産する技術です。BICから続く金型成型のボードづくりは、Tahe Outdoorsのもとで40年を超える実績を積み重ねてきました。

1本ずつ手で削るハンドシェイプでは、同じモデルでも仕上がりにわずかな個体差が出ます。BICのモールド成型なら金型で形が決まるため、どの1本を選んでも同じ乗り味のサーフボードが手に入るのがメリットです。

BICのサーフボードは低エネルギー消費を掲げるフランスの自社工場で生産され、製造中に出る端材は100%リサイクルして原材料に戻しています。スクールで同じモデルをそろえたい場合や、買い替えで乗り慣れたシェイプを選び直したい場合にも、形が変わらないモールド成型なら安心です。

BICサーフボードの全種類の違いを比較

ここではBICのサーフボードの全モデルの種類と違いを解説します。現在はSICブランドのClassicsシリーズ名義で販売されており、ロングボードを中心にファンボード(ロングボードとショートボードの中間サイズのサーフボード)を加えたラインナップです。

BICのサーフボードは全モデルがACE-TEC構造で共通しているため、選び分けのポイントは長さと容積(サーフボードの体積で、浮力の目安になる数値)、対象体重です。比較表で違いを一覧にまとめたあと、各モデルの詳細とおすすめのサーファー像を紹介します。

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モデル名 シェイプ 長さ 容積 対象体重 対象レベル フィン構成
Nose Rider 9’4″ ロングボード(ノーズライダー) 9’4″/284.5cm 78L 105kgまで 初心者〜上級者 Single+2FCS
Longboard 9’0″ ロングボード(トラディショナル) 9’0″/276cm 66L 85kgまで 初心者〜中級者 Single+2FCS
Carver 7’6″ ファンボード 7’6″/228cm 51L 85kgまで 初心者〜中級者 3×FCS(スラスター)
Big Boy 9’6″ ロングボード(ハイボリューム) 9’6″/290cm 130L 150kgまで 初心者〜中級者 Single+2FCS

Nose Rider 9’4″

Nose Rider 9'4"の製品画像

項目 内容
モデル名 Nose Rider 9’4″
シェイパー Darrell “Rooster” Dell
幅 22.8″/57.8cm
厚さ 3.0″/7.6cm
重量 7.5kg

「Nose Rider 9’4″」は、伝説的シェイパーDarrell “Rooster” Dellが手がけた、ノーズライディング(サーフボードの先端付近に立って波に乗るスタイル)を楽しむためのBICの系譜を継ぐロングボードです。旧BICのACE-TECラインにも同名の9’4″ノーズライダーがあり、現在はSIC Classicsシリーズとして販売されています。

9’4″・78Lのボリュームがあるため、パドルで波をつかみやすく、テイクオフ(波に乗って立ち上がる動作)が早いのが特徴です。ノーズ裏をスプーン状にくぼませたスプーンコンケーブが先端での安定を生み、スピードを保ったままレールからレールへの切り返しもスムーズにこなせます。

「Nose Rider 9’4″」は初心者〜上級者に対応し、中〜重量級の体格のサーファーや、ハングテン(ノーズに両足の指をかけて乗る技)などクラシックなスタイルを追いたい人におすすめのBICロングボードです。一方で長さが9’4″、重量が7.5kgあるため、ビーチまでの持ち運びや車への積み下ろしには手間がかかります。

Longboard 9’0″

Longboard 9'0"の製品画像

項目 内容
モデル名 Longboard 9’0″
シェイパー Gérard Dabbadie
幅 22.4″/57.0cm
厚さ 2.8″/7.1cm
重量 7.0kg

「Longboard 9’0″」は、Gérard Dabbadieがシェイプした9ftのクラシックロングボードで、BICのワンデザイン大会(参加者全員が同じモデルで競う大会)でおなじみのモデルです。ロングボード世界チャンピオンのAlice Lemoigneのグラフィックを施した限定モデル「9’0 ALICE LEMOIGNE Edition」も、同じシェイプとスペックで用意されています。

ボトム(サーフボードの裏面)の両サイドを斜めに面取りしたベベル形状が3つの面をつくり、BICの定番ロングボードらしいターン性能と加速の良さに定評があります。66Lのほどよいボリュームで小波からうねりのある波までこなし、ハングテンからカットバック(波のパワーのある場所へ戻るターン)まで一通りの技を練習できる設計です。

サーフィンをロングボードで始めたい初心者や、耐久性の高い1本を長く使いたい中級者、スクールや家族での共用を考えている人におすすめなのが、BICを代表する定番ロングボードです。対象体重は85kgまでのため、体格の大きいサーファーは「Nose Rider 9’4″」か「Big Boy 9’6″」を選ぶと浮力に余裕が出ます。

Carver 7’6″

Carver 7'6"の製品画像

項目 内容
モデル名 Carver 7’6″
シェイパー Gérard Dabbadie
幅 21.3″/54.0cm
厚さ 2.3″/5.8cm
重量 5.7kg

「Carver 7’6″」は、ロングボードの安定感とショートボードの素早いターンを組み合わせた、BICの系譜を継ぐ現行ラインナップで唯一のファンボードです。旧BICのACE-TECラインにあった7’6″の「Performer」と同じ長さで、同じサイズ帯を受け持つモデルにあたります。

7’6″・51Lの取り回しやすいサイズに、3本のフィンを配置したスラスターセッティングを組み合わせ、軽快にターンを切り返せます。重量も5.7kgと現行ラインナップで最も軽く、ロングボードより持ち運びや車への積み込みが楽な点もBICのファンボードの魅力です。

ショートボードへの移行を見据えた初心者〜中級者や、1本でさまざまなコンディションの波を楽しみたいサーファーにおすすめのBICサーフボードです。ただし容積は51Lとロングボードより小さく、対象体重も85kgまでのため、テイクオフにはしっかりしたパドル力が求められます。

Big Boy 9’6″

Big Boy 9'6"の製品画像

項目 内容
モデル名 Big Boy 9’6″
シェイパー Peter Pan
幅 28.0″/71.0cm
厚さ 3.9″/9.8cm
重量 9.5kg

「Big Boy 9’6″」は、Peter Panがシェイプしたハイボリュームロングボードで、BICの系譜を継ぐ現行ラインナップで最大の130Lを備えたモデルです。日本では持ち運び用のハンドルを付けた「9’6″ BIG BOY with Handle」として正規販売されています。

幅71.0cm・厚さ9.8cmの大きなボリュームが強い浮力を生み、早いテイクオフと立ったときの安定感につながります。対象体重は最大150kgと幅広く、レールからレールへの切り返しやカービング(レールを入れて弧を描くターン)もこなせるため、うねりの大きな日でも扱えるBICのサーフボードです。

サーフィンを始めたばかりの初心者や、体格が大きく浮力に余裕が欲しいサーファー、家族で1本を共用したい人、スクールやレンタル用途にはBICの「Big Boy 9’6″」がおすすめです。一方で重量は9.5kgと現行ラインナップで最も重く、幅も広いため、ハンドルがあっても持ち運びや車への積み下ろしには体力を使います。

まとめ

この記事では、BICのサーフボードの歴史や独自テクノロジー、現行の全モデルの違いを解説しました。BICのサーフボードは現在SICブランドのClassicsシリーズとして正規販売されており、全モデルがACE-TEC構造による頑丈さを共通の強みとしています。

クラシックなノーズライドを楽しみたい人には「Nose Rider 9’4″」、バランスの良い定番ロングボードを求める人には「Longboard 9’0″」がおすすめです。動きのあるサーフィンを覚えたいなら「Carver 7’6″」、浮力と安定感を最優先するなら「Big Boy 9’6″」を選ぶと、体格やレベルに合ったBICのサーフボードを見つけやすくなります。

BIC名義の新品サーフボードは流通が少ないため、正規取扱店で現行のSIC Classicsシリーズを選ぶのが確実です。BICのサーフボード選びで迷っている人にとって、本記事が参考になれば嬉しいです。

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この記事を書いた人

学生のころからサーフィンに親しみ、これまで複数ブランドのボードを実際に購入し、波のコンディションごとに乗り比べてきました。各モデルの形状や浮力、選び方の違いを実購入者の目線で整理し、何を基準に選べばいいか迷う方に向けて『サーフセレクト』を運営しています。

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